桜の花が咲く頃、北本市にはピンク色の¨春の妖精¨が現れます。ここはガイドブックにも載っていない知る人ぞ知るカタクリの自生地。¨暑さ¨にはとても弱く、花をつけるのは、なんと発芽から7年も経ってからというカタクリ。なぜ、暑い夏がやってくる関東平野の真ん中でカタクリが群生しているのでしょうか。
大宮台地のへりに位置する北本市には、谷津という地形があります。谷津とは、台地が侵食されてできた地形。台地の中でも北本市西部は32mと最も標高が高いそうなんです。こりゃ、高レベルな谷津ですね。
この¨高レベルな谷津¨は一般的に「宮岡の谷津」と呼ばれていますが、地元では「メ-ヤツ(海岸集落から見て前にある谷津)」「トーカヤツ(右奥の谷津)」などと呼び分けられているそうです。
「メ-ヤツ」「トーカヤツ」は、高レベルなヤーツ…(覚えられそうです)
わずか19.82 平方kmの面積の北本市には、10ヵ所もの湧水地があるというのです。写真はその一つ、宮岡の谷津の湧水点に鎮座する¨厳島神社(弁財天)での様子です。
湧き水に囲まれ、周囲の標高より低い位置にあるため、階段を下り、小さな橋を渡って参拝するという珍しい神社なんです。湧き水パワーを感じます!
10の湧き水の中でも、特に水量が多いのが、横田薬師堂下。ここでは、250ℓ/分 15°と、かなり多くそして冷たい水が確認されているそうです。
フムフム、、謎が解けてきましたね。
今となっては毎年可憐な姿を見せてくれているカタクリですが、その姿の裏には、どうやら北本市の地形と常に地中から染み出る湧水という有難い環境があったようです。
たしかに、人間も暑い日に冷水に触ると暑さが和らぎますよね。そう考えると、北本市にカタクリが群生している事も納得できます。
人間が手を加え、環境を整えれば、¨いつでもどこでも見られる姿¨なのかもしれませんが、自然界が己の力で作り上げた造形は、とくべつ美しく、有難く見えるような気がします。
ありがとう谷津。ありがとう湧き水。。
🌸お知らせ🌸
今回ご紹介した場所は、3月24日(日)きたもと森林セラピーツアー「桜と歴史とカタクリと」にてご案内するルートに含まれています。
気になる方は、ぜひご参加下さい 。皆さまとの出会いを楽しみにしています😊♪
お問い合わせは、北本市観光協会へ直接の電話連絡でも、受け付けております。0485911473(9:00~17:00土曜休館)